煙火の花道
花火歳時記 秋編・中国・広州
暗く暑く大群衆と花火待つ 西東三鬼
日本で私達が土浦で優勝を目指して頑張っている頃、
中国の広東省でも芳賀火工の花火師が花火を打ち上げていました。
1999年10月1日は中華人民共和国建国50周年にあたり、盛大に花火を打ち上げました。
連日30℃を越える暑さの中での仕事風景をご覧ください。
セットが始まりました。
広州市の高層ビル群が見下ろしています。
リンカイグループの菊田菊夫社長も特別参加。
ここ中国でも、現場に荷物を運んでくれました。
トラックの運転はさすがプロ。
そして花火の写真もプロ級です。
暑さの中、しばし休憩です。
慣れない土地で日本以上に苦労しますが、
それでも我々は海外で花火を打ち上げます。
世界中の皆さんに日本の花火の素晴らしさを知っていただきたいからです。
セットが終了しました。
我々の造った花火玉は、打ち上げ時刻まで、
出番を待っています。
苦労が実った瞬間です。
どよめきと歓声が夜空にこだまします。
この日の観客はなんと100万人!だそうです。
中国の方々も日本の花火に惜しみない拍手を送ってくれました。
火薬は中国で発明されました、それが今「花火」という、
芸術となって中国大陸に”里帰り”しました。
今回の海外遠征も現地の方々の絶賛を得ました。
真ん丸く開花する花火は日本人が独創した、世界に誇る”火の芸術”です。
我々の造り上げた作品に拍手と歓声が送られる時、花火師冥利に尽きると言えましょう。